気になる中国茶のカフェイン①茶カフェインって何?
最近、健康や美容に良いと人気の中国茶です。さらに健康ブームで カフェインの含有量も気になるところです。カフェインは身体に良くないという印象がありますが、カフェインの性質や中国茶の種類によって、どれだけ含まれているかを知っていれば自分の好みと目的に合わせて中国茶を選ぶことができます。中国茶とカフエィンのことをきちんと知っていれば、むやみに避けることもありませんね。
では、中国茶のカフェインについて見ていきましょう。
1.カフェインとは、なんでしょう?

カフェインと聞くと「眠られない」「カフェイン中毒」「身体に悪そう」というあまり良くないイメージがありますね。はたしてカフェインには悪い作用しかないのでしょうか?
でももしそうであれば、これほど中国茶が健康茶として人気が出ることもないはずですね?
そもそもカフェインとは、どういうものなのでしょうか?
1-1.医薬品として濃いカフェインを用いる場合の性質
カフェインは絹糸のような軽い白色結晶で熱水に良く溶け苦味となります。
カフェインはアルカロイドという植物に含まれる含窒素塩基につけられた名称です。
少量投与でヒト、動物に顕著な生理活性を示すものが多く劇薬にも匹敵します。
医薬品、アヘン、モルヒネなどの麻薬などに含まれています。
カフェイン単体で麻薬の作用はなく、人体内では中枢神経を興奮させる、覚醒させるなどの薬理作用を示します。
1-2.食品として楽しまれているカフェイン
中国茶をはじめ他にもコーヒー、カカオ、マテ茶 紅茶、日本茶などの嗜好飲料に含まれています。カフェインは苦味になっています。
2.カフェインはなぜ嫌われるの?

カフェインが嫌われるのは健康や身体に良くない影響、副作用が認められているからです。
その摂取方法、摂取量、個人差、健康状態で副作用の現れ方が異なります。
主には、「めまい」「不眠」「動機」「悪心」などを引き起こし、その人の健康状態によっては注意が必要です。
またカフェインには 急性中毒症状や動脈硬化や心筋梗塞などの原因になる血中コレステロール上昇作用が懸念されます。
そして、カフェインの過剰摂取によりカルシウム分の体外排泄量が増加しカルシウム尿症を引き起こす、という報告もあります。一般に500mg以上摂取すると急性中毒を起こしすこともあります。
3.茶カフェインのうれしい作用

カフェインが敬遠されたり、嫌われたりする理由はわかってきましたが、それにもかかわらず中国茶をはじめ、いろいろなお茶が嗜好品として飲まれているのは、お茶の良さ、そしてカフェインのうれしい作用もあるからではないでしょうか。
自然の茶葉を飲食用に普通に調理して摂る場合、カフェインが他のお茶の成分と一緒に働きますので、お茶の専門用語では”茶カフェイン”とも言われてきました。
茶カフェインは、茶葉の重量の約2-5%がお湯に溶け、お茶の苦味になっています。
では、あまり知られていない茶カフェインの効用を見ていきましょう。
3-1.茶カフェインの嬉しい効果
血管を拡張し、血液の循環を良くする。そのため精神安定になる
腎血液量を増やし利尿作用によって解熱と浮腫をとる
消化液の分泌を良くする。食事前後・間に摂ると消化促進になる
腸の運動を活性化し便秘解消になる
呼吸中枢を興奮させ、同時に平滑筋を緩め、気管痙攣を解消する
中枢神経・抹消神経・心臓を興奮させ活動量を増やせる
中枢神経を興奮させて眠気を覚まし、スッキリさせる
脳と神経がよく動き血液循環も良くなるため疲労回復を助ける
視床下部の体温調整中枢に働いて体温調整に役立つ
血液の流れが良くなるため頭痛の緩和
茶ポリフェノール・アミノ酸と一緒に脂肪代謝を調整し痩身効果が高い
利尿作用によって、アルコールの排出(酔い覚まし)
利尿作用によって、タバコのニコチンの排出(害を減らす)
利尿作用によって、モルヒネ等医薬品の排出
このような効果は多くの人が、実際に体感している良い効果です。
中国茶や他のお茶を飲んだ時のスッキリ感やリフレッシュ感は誰もが感じるうれしい効果ですね。
4.中国茶の種類による茶カフェイン含有量の違い

中国茶には、とてもたくさんの銘柄があります。どの銘柄のお茶を選ぶかで、カフェインの含有量も大きく変わってきます。
先に、お伝えしましたようにカフェインには 心配な副作用もありますが、心身にうれしい効能もありましたね。
眠気を覚ましてリフレッシュしたい時、カフェインにはそのうれしい効能があるのです。
どの銘柄の中国茶を どんな時に飲みたいのか選ぶ際に、その銘柄の中国茶に どの位のカフェインが含まれているのか知っておくとその副作用を避けたり、効能を利用することができますね。
4-1.中国茶の銘柄の茶カフェイン含有量ランキング(多い順)
龍井茶(ろんつぃん)・・・最多!
法螺春(ぴーるちゅん)
白豪銀針(はくごうぎんしん)
白牡丹(はくぼたん)
君山銀針(くんさんぎんしん)
文山包種(ぶんさんほうしゅ)
凍頂烏龍(とうちょううーろん)
武夷岩茶(ぶいがんちゃ)
キーマン紅茶
六堡茶(ろっぽちゃ)
プーアル茶
茯磚茶(ふくせんちゃ)・・最少!
このように、銘柄によってカフェインの含有量は大きく変わってきます。
ちなみに茯磚茶(ふくせんちゃ)は1.3%とかなり低めの含有量ですね。
良く知られている銘柄の中国茶を安易に選ぶとそのカフェイン含有量は大きく変わってきます。効用や副作用に差が現れますので、有名な銘柄の中国茶については、カフェインの含有量が多いのか少ないのか知識として知っておくと良いですね。
4-2.中国茶の製法によるカフェインの含有量の違い
中国茶は製法の違いによって7種類に分類されます。
中国茶の種類を、カフェイン影響する【発酵】を視点にして簡単にご説明いたしましょう。
【中国茶の製法・発酵に注目】
緑茶:摘んだ茶葉の発酵をすぐにとめた不発酵、未発酵のお茶
白茶:わずかな発酵の弱発酵、微発酵のお茶
黄茶:弱発酵、微発酵は白茶と同じだが【悶黄】という後発酵の工程があります
青茶:弱発酵から全発酵の手前までを半発酵の青茶として扱う。烏龍茶は青茶です
紅茶:全発酵、完全発酵させたお茶
黒茶:最初の発酵を止めて、工程の最後に微生物を利用して後発酵させたお茶
花茶:緑茶ベースに花の香りをつけたものと花自体を乾燥させたものがあります
7種類ある中国茶の違いは、すべて発酵の方法の違いと発酵の度合いによるものです。
では、中国茶の発酵によってカフェインの含有量が、どう違ってくるか見ていきましょう。
【茶葉100gあたりの含有量の平均として】
緑茶:4.0g
白茶:4.0g
黄茶:3.0g
紅茶:2.5g
青茶:2.0g
黒茶:2.0g
花茶:花の量が多いほど少ない
もちろん銘柄によっての差もありますので あくまで平均となります。
中国茶は発酵が浅いほどカフェインの含有量は多く発酵が深いほど少なくなります。
茶葉を摘み取ってすぐに加熱する緑茶は、発酵の工程がありません。
比較してみると、日本の緑茶の煎茶はカフェイン含有量3.5g、玉露も3.0-4.0g程度です。
緑茶を粉にした抹茶は6.0gあります。
中国の緑茶も日本の緑茶も、健康的で身体に良さそうというイメージがありますね。
加熱も最小限で発酵もさせないお茶ですのでビタミンやカテキンなどは多く茶葉に残っているので薬効として期待でき、健康に良いお茶と言えます。
ただ、カフェイン含有量は多めですので、摂りすぎに注意し寝る前などには飲まないほうが良いですね。
まとめ
中国茶の茶カフェインについて気にしている方に向けて、今回は茶葉の選び方の参考になるよう、作用と含有量の違いをご紹介しました。ぜひこれを参考に、体調と目的を配慮して中国茶を楽しんでみてください!